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勉強した “つもり” になってるだけの人」4つの特徴

勉強した “つもり” になってるだけの人」4つの特徴

2022.02.23

ラジオ番組放送内容

2022年2月23日第404回の放送内容です。BeFMラジオを聞き逃したかたはぜひユーチューブでご覧ください。 https://www.youtube.com/channel/UCHGU-R6P1lljtZWtvZcfi1A?view_as=subscriber

テーマ

今回は新しいテーマとなります。「勉強した “つもり” になってるだけの人」4つの特徴。当てはまるなら「3つの問い」に答えるといい。」

「一生懸命に勉強をしているのに、テストの成績が伸びない」

「長時間勉強しているのに、すぐ忘れてしまって身につかない」

こう悩む人は、勉強した “つもり” になっているだけの可能性があります。

勉強とは、机に向かって本を読むことや問題を解くことだけを指すのではないはず。知識が正しく身についたり、試験で正答できたりして初めて「ちゃんと勉強できた」と言えるのではないでしょうか。

にもかかわらず、ただ時間を費やすだけで勉強した “つもり” になっていたら、いつまでも成績は上がらないまま……。そこで今回は、勉強した ”つもり” になってしまう原因とその対策をご紹介します。

内容

勉強した “つもり” になってしまうのはどうして?

教育評論家の石田勝紀氏は、勉強をやった “つもり” で成果が出ない人の特徴を、次のように挙げています。あなたは当てはまっていないでしょうか?

勉強の仕方を間違えている

例:本当は解き直すべきなのに、問題集をやりっぱなしにしている

不必要な勉強に時間を費やしている

例:テストに出ない範囲ばかりを勉強している

勉強に集中できていない

例:机の前に座っていても、スマートフォンをいじっている

また教育アドバイザーで『勉強法以前の「勉強体質」のつくりかた』著者の伊藤敏雄氏は、勉強した “つもり” になる人は「振り返りを丁寧に行なっていない」と述べます。

特に、「終わらせる」ことにウェイトを置きがちな人は要注意です。伊藤氏によれば、提出期限までに宿題を間に合わせようとする学生のように、ただ「問題集をこなす」ことだけが目的になると、「学習内容を身につける」という本来の目的がおろそかになってしまうそう。

伊藤氏は、勉強では問題集を1冊終わらせることよりも、そのなかで「できなかった」部分を見極めて「できる」ようにすることが大切だと主張します。そこで必要なのが、答え合わせや間違い直しなどの振り返り。

「わかった」と思っていたけど、じつは「間違えて覚えていた」「理解できていなかった」――そんな課題を見つけ、ひとつひとつ着実につぶす習慣があれば、勉強した “つもり” は防げるのです。

【勉強した “つもり” をなくす方法1】「3つの質問」で振り返る

ここからは、効果的な振り返りの方法をふたつご紹介します。

まず取り上げるのは、認知科学者のマーシャ・ラヴェット氏が提案する、テストのあとに「3つの質問」をするという方法です。

各質問とその狙いは以下のとおり。

「どのようにテストの準備をしましたか?」

この問いを通じ、十分に勉強できたか、ほかにもいい勉強法がなかったかどうかを検討する。

「テストでどのような間違いをしましたか?」

間違えた箇所に注目し、原因は問題文をちゃんと読まなかったからなのか、理論を理解できていなかったからなのかなど、自身のパフォーマンスを分析して改善方法を考える。

「次回のテストに向けて、どのように勉強しますか?」

1、2の分析結果から、今後成果を出していくための学習戦略を立てる。

ラヴェット氏によると、上記の質問を自分に問いかけることで、自分を客観視するメタ認知のスキルが身につくとのこと。メタ認知ができるようになると、自分に合わない勉強法をしていることに気づくことができ、“やったつもり” という思考から抜け出せます。経験や自分の長所・短所に基づいて、より効果的な勉強方法を選択することもできるのだそう。

【勉強した “つもり” をなくす方法2】「YWT」で振り返る

次は、テストを受けた経験が少ない学年、つまり中学1年生2年生にの人におすすめの「YWT」という振り返り法をご紹介しましょう。

YWTとは、日本能率協会コンサルティング(JMAC)が開発した振り返りの手法です。

Y(やったこと)

「挑戦した」「実施した」という事実や「成功した」「失敗した」などの結果

W(わかったこと)

Yを通じて「学んだこと」や「気づいたこと」

T(次にやること)

「改善したいこと」「工夫したいこと」など

の3項目を整理しながら、振り返りを行ないます。

YWTで重視するのは、「こうしたら成果が出た」「これはうまくいかなかった」といった教訓を得て、次への活かし方を考えることです。これを勉強に当てはめれば、やったことが計画とずれていたり、やったけれどわかったことが少なかったりしたときに、勉強した “つもり” に気づけるはず。

「やったこと」がたくさんあるのに「わかったこと」が思い浮かばない場合、それは勉強した “つもり” になっている可能性大。しかし「わかったことが浮かばない」「勉強したつもりになっている」といった気づきも、YWTで得られる教訓のひとつ。気づいた状況を改善するために、次にやることを考えればいいのです。上の例で言えば「本を読んでみた(Y)ものの、わからない用語が多かった(W)ので、次は専門用語を調べよう(T)」という感じですね。

毎日でなくてもいいので、1週間や1か月など定期的にYWTで振り返りをすれば、勉強した “つもり” を減らせるはずです。学習内容だけでなく勉強法の振り返りにもなるので、改善を重ねながら自分に最適な手段で着実に力をつけられるでしょう。

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