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令和6年度 青森県立高校入試 平均点など最終結果

令和6年度 青森県立高校入試 平均点など最終結果

2024.05.29

青森県高校入試情報

こんにちは。勉強ナビです。
昨日(2024年5月29日)、青森県教育委員会から「令和6年度 青森県立高等学校入学者選抜学力検査の結果」が発表されました。

青森県教育委員会
令和6年度 青森県立学校入学者選抜について
https://www.pref.aomori.lg.jp/soshiki/kyoiku/e-gakyo/senbatsu2024.html

発表された資料をもとに、「令和6年度入試」(2024年3月5日実施、現・高1が受験したもの)の状況「令和7年度入試」(2025年3月6日実施、現・中3が受験するもの)の展望について、簡単に述べたいと思います。

「令和6年度入試」の状況

平均点・難易度について

まず、最も気になる平均点。
令和6年度は、5教科の平均点を合計すると「289.6点」でした。

3月5日に問題を見た印象は「令和5年度よりは易しいが、300点は超えないだろう」だったので、だいたいそのとおりの結果だったと言ってよいでしょう。

数学と理科が非常に難しかった平成31年度(266.3点)から一転して、令和2年度(312.9点)と令和3年度(319.2点)は過去に例がないほど平均点が高く易しい問題でしたが、令和4年度以降は270~280点台で推移しています(4年度:287.1点、5年度:276.4点、6年度:289.6点)。

教科ごとの平均点について

令和6年度令和5年度前年度比(標準偏差)
国語64.865.9-1.1(15.5)
社会57.155.7+1.4(19.7)
数学54.353.6+0.7(22.4)
理科58.950.6+8.3(20.9)
英語54.550.6+3.9(23.0)
5教科合計289.6276.4+13.2

教科ごとに見ると、平均点は国語だけ60点台半ば、あとの4教科は50点台中盤から後半です。
前年度との比較では、理科の上げ(+8.3点)が目立ちますが、前年度は6.3点下げたのでその反動と言えなくもないでしょう。

標準偏差(得点のばらつき具合)で見ると、やはり英語と数学の値が大きく、この2教科で差がつきやすいと言えます。

「令和7年度入試」の展望

教育指導要領改訂の影響

少々古い話になりますが、令和3年度(2021年度)に中学校の学習指導要領の改訂があり、各教科の教科書の内容が大きく変わりました。
勉強ナビブログでも何度か扱っていますが、中学生が学習すべき内容が量の面では大幅に増え、質の面でも大きく変化しました。

たとえば英語では、以前は高校生の内容だった仮定法や現在完了進行形などが中3に降りてきて、中3・中2の学習内容がそれぞれ中2・中1に前倒しになり、さらに単語数も、従来の「1200語程度」から約1.5倍の「1600~1800語程度」が必要とされています。
数学や理科でも新しい学習内容が入ってきており、覚えるべきことは確実に増えました。

その新しい学習指導要領の範囲で行われた最初の入試が「令和4年度(2022年度)入試」。
現在の中3生が受ける「令和7年度(2025年度)入試」は、その4年目の入試になります。

新傾向問題への対応

近年の高校入試の問題には、変化し続ける大学入試の影響も受けているようです。
令和3年(2021年)からはじまった「大学入学共通テスト」も、令和6年(2024年)1月中旬の試験が4年目ということになります。

この「共通テスト」には賛否両論ありますが(というか「否」しか聞こえてきませんが……)、これを意識したと思われる身近な話題を題材にしたり会話文を盛り込んだりする問題が、高校入試でも増えています。
また、問題文の長文化、理科に顕著な大量の図表やグラフから必要な情報を探して答える問題など、入試問題は複雑化してきています。
日々の学習でも、基本的な計算などは試行を停止せずに正確に処理できるようにして、「なぜ、どのようにして」と試行することに集中する勉強習慣を身につけたいところです。

なお、「共通テスト」は、現・高3生が受験する令和7年(2025年)から、また大きく変化します。
「情報I」の追加や、「国語」で実用的な文章の大問が加わり、試験時間も10分長くなる、「数学II・B」が「数学II・B・C」になり、これも10分長くなる、新必修科目「地理総合」「歴史総合」「公共」の導入により、地歴公民はどの科目も試験範囲が広くなる、など、さらにこれまで以上に大量の文章・問題を処理する能力が必要とされるようになります。
(それが良いとはまったく思いませんが、大学入試も高校入試もこの方向で動いていくのは止められないようです。)
ということで、中3生も変化する高校入試を意識して早めに準備を始める必要があります。

令和6年度入試 各教科の総括

最後に、令和6年度入試の各教科の総括を、青森県教育委員会の資料から引用します。
この総括を念頭に入れて、青森県立高校入試問題は作成されているはずです。
受験生には、日々の学習でも折に触れて参照してほしいと思います。

国語

国語では,基礎的・基本的な知識・技能を活用し,文章の構成や展開,表現の仕方に注意して内容を正確に捉える力や,条件に即して適切に表現する力を育成することが望まれる。

社会

社会では,基礎的・基本的な知識の定着を図るとともに,問われている内容を正しく理解した上で,資料から必要な情報を読み取る力, 知識や資料を関連付けて, 思考・判断したことを適切に表現する力を育成することが望まれる。

数学

数学では,基礎的・基本的な知識の定着を図るとともに,数や式を形式的に処理するだけではなく,数量や関数,図形,データの活用などに関して基礎となる原理や法則についての理解を深め,筋道を立てて思考・判断・表現する力を育成することが望まれる。

理科

理科では,観察,実験の内容や結果を正確に読み取って考察する力や,グラフや表から得られた複数の情報を目的に応じて整理し活用する力に加え,科学的に思考・判断し,その過程を含め,適切に表現する力を育成することが望まれる。

英語

英語では,基礎的・基本的な知識の定着を図るとともに,英文の概要や要点を正確に理解する力や,自分の考えや気持ちなどを整理し,状況に応じて,まとまりのある文章で適切に表現する力を育成することが望まれる。

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