2021.05.27
青森県高校入試情報
こんにちは。
昨日(2021年5月26日)、青森県教育委員会から「令和3年度 青森県立高等学校入学者選抜学力検査の結果」が発表されました。
https://www.pref.aomori.lg.jp/bunka/education/senbatsu2021.html
発表された資料をもとに、「令和3年度入試」の状況と「令和4年度入試」の展望について、簡単に述べたいと思います。
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まず、最も気になる平均点。
令和3年度は、5教科合計で「319.2点」でした。
前年度(平成31年度入試=266.3点)より平均点が46点も上昇した令和2年度入試(312.9点)。
それよりもさらに6.3点上昇したことになります。
過去10年で最も高い平均点です。
ただし、令和3年度入試は新型コロナウィルスの関係で、7月の時点で「基礎的・基本的なものを中心として出題する」との方針が出されていたので、難しくならないことは予想できていました。
令和3年度 | 令和2年度 | 前年度比 | |
国語 | 66.8 | 70.7 | -3.9 |
社会 | 67.8 | 64.0 | +3.8 |
数学 | 56.2 | 54.7 | +1.5 |
理科 | 65.0 | 64.8 | +0.2 |
英語 | 63.4 | 58.7 | +4.7 |
5教科合計 | 319.2 | 312.9 | +6.3 |
変動が最も大きかった英語でも「+4.7点」、その他4教科の変動は4点以内でした。
平均点で見ると、易化した前年度と大きな変化はありませんでした。
今年は教科書大改訂の年です。
勉強ナビブログでも何度か扱っていますが、教育指導要領の改訂により、中学生が学習すべき内容が量の面では大幅に増え、質の面でも大きく変化しています。
特に英語では、高校生の内容だった仮定法や現在完了進行形などが中3に降りてきて、中3・中2の学習内容がそれぞれ中2・中1に前倒しになるなど、正直なところ現場では大混乱になっています。
英単語数も、従来の「1200語程度」から約1.5倍の「1600~1800語程度」が必要になります。
数学や理科でも新しい学習内容が入ってきており、覚えるべきことは確実に増えています。
出題者が昨年度と同じようなレベルを想定してつくった問題が、受験生にとっては難しく感じられるということがあるかもしれません(逆もありえますが)。
今年からはじまった「大学入学共通テスト」を意識して、身近な話題を題材にしたり会話文を盛り込んだりする問題が増えることも予想されます。
実際に令和3年度入試でも、数学 [2] など新傾向の問題が見られます。
日々の学習でも「なぜ、どのようにして」と考える習慣を身につけたいところです。
問題文の量もさらに増えることも考えられます。
国語や英語はもちろんのこと、社会・数学・理科でも、長い問題文や大量の図表・グラフのなかから必要な情報を探し出して答えを導く力をつける必要があります。
ここまでの話は、問題が難化しそうな要素ばかりでしたが、やはり新型コロナウィルスの影響も無視できません。
昨年度は、先述のとおり事前に「基礎的・基本的なものを中心として出題する」との方針が出されました。
今年度はまだ教育委員会からの発表はありませんが、学校行事が変更・縮小・中止されている現状をみると、同じ方針が踏襲される可能性は高いと思っています。
最もありそうなのは、
「3年前までのような難しさではないが、新指導要領を踏まえて、過去2年よりは内容も複雑で量も多い出題」
といったところでしょうか。
いずれにしても、中3生は今のうちから(できれば中1・中2生も)新傾向を意識して、学校で習っているところを完璧にしつつ、より深く考える学習をしていく必要があるでしょう。
今年度の中3生も、昨年度の中3生同様、いろいろな制約のなかで我慢をしながらの学生生活です。
不安や不満を抱えていることと思いますが、一人ひとりと話をして寄り添いながら、一緒にこの状況を乗り越えていきたいと考えています。
最後に、令和3年度入試の各教科の総括を、青森県教育委員会の資料から引用します。
この総括を念頭に入れて、青森県立高校入試問題は作成されているはずです。
受験生には、日々の学習でも折に触れて参照してほしいと思います。
国語
国語では,基礎的・基本的な知識・技能を活用し,文章の構成や展開,表現の仕方に注意して内容を正確
に捉える力や,条件に即して適切に表現する力を育成することが望まれる。
社会
社会では,基礎的・基本的な知識の定着を図るとともに,問われている内容を正しく理解した上で,資料
から必要な情報を読み取る力, 知識や資料を関連付けて, 思考・判断したことを適切に表現する力を育成す
ることが望まれる。
数学
数学では,基礎的・基本的な知識の定着を図るとともに,数や式を形式的に処理するだけではなく,数量
や関数,図形などに関して基礎となる原理や法則について理解を深め,筋道を立てて思考・判断・表現する
力を育成することが望まれる。
理科
理科では,観察,実験の内容や結果を正確に読み取って考察する力や,グラフや表から得られた複数の情
報を目的に応じて整理し活用する力に加え,科学的に思考・判断し,その過程を含め,適切に表現する力を
育成することが望まれる。
英語
英語では,基礎的・基本的な知識の定着を図るとともに,英文の内容や要点を正確に理解する力や,文構
造を理解した上で状況に合わせて適切に表現する力を育成することが望まれる。
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