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大学入学共通テスト・目のつけどころ – 2025年 数学I・A 第2問

大学入学共通テスト・目のつけどころ – 2025年 数学I・A 第2問

2025.04.17

受験への取り組み

2025年1月18日(土)・19日(日)に実施された「大学入学共通テスト」の「数学I,数学A」の問題を見ていきます。
いわゆる「解答・解説」みたいなものは、しっかりしたものが余所にたくさんあるので、ここではほぼやりません。
ここでは実際に解いてみて「ここは注意が必要だ」、「受験生にはこれを知っておいてもらいたい」というような気付きを簡単に紹介したいと思います。

きれいな問題用紙や解答・解説は、47NEWS(↓)や各新聞社・予備校などのHP、市販の過去問題集などをご覧ください。
https://www.47news.jp/culture/education/kyotsu-exam/2025
本来は大学入試センターのリンク(↓)を貼るべきですが、まだ最新年度の問題が更新されていない……
https://www.dnc.ac.jp/kyotsu/kakomondai/

とにかく時間が厳しい

今さら言うことでもないですが、とにかく共通テストは時間が厳しい試験です。
はっきり言って、共通テストの問題は個人的には好きではありません(というか大嫌いです)が、これで点数がついてしまうので、受験生はそんなことは言っていられません。

「数学I・A」の場合、第1問から第4問までの4問全問必答(つまり、選択問題なし)で、試験時間は70分。
とにかく、問題を見た瞬間に「あれを使うんだ!」と気づく瞬発力と、「この問題はここまで」と見切る力が必要です。
そのためには、共通テストの形式に合わせた対策が必要不可欠です。
共通テストは特殊な試験です。
本番までの日数から逆算して、しっかり練習して対策して、本番に備えたいところです。


数学I・A 第2問

第2問は、「数学I」の「二次関数」と「データの分析」の分野から、配点30点の問題となっています。
〔1〕と〔2〕に分かれていて、〔1〕と〔2〕は独立しています。

〔1〕二次関数

〔1〕は「二次関数」の問題。
花子さんと太郎さんが噴水を眺めています。
第1問ではちょっとしかセリフがなかった花子さんと太郎さん。
本問では出しゃばって変な設定を繰り出してきそうな、嫌な予感がします。

ここまでが問題の説明。
(1)が出てくるのは4ページ目です。
この3ページにもわたる「設定」をいかに早く読んで頭に入れるかというのが、共通テストの肝です。
そして、私(類家青葉校校舎長)が共通テストを嫌う所以でもあります。

(1)です。
左の方にごちゃごちゃと計算して、なんとか答えを出しています。
(C1とC2で同じaを用いているのはご容赦を。マーク式の試験は自分がわかっていて間違わなければよいのです。)

難しくはないです。
ただ、時間がかかります。
もっとうまいやりかたがあるのではないか、これでよいのだろうかと疑心暗鬼になります。

(あとから考えると、「まだ(1)だし、これでよいのだろう」となるのですが、解いているときはいろいろなことを考えてしまうものです。)

泥くさい解きかたで正解にたどりついていますが、これを時間のない共通テストでやるには、結構な計算力と「計算しなくてよいところを見切る力」が必要です。
受験生を見ていると、やはりこの種の力をどう鍛えるかが難しいところです。

そういう力をどこで身につけるか。
この形式の問題をひたすら解く練習をしつつ、「実際に解いている過程」を示している人から盗むのが近道ではないか思います。

(2)です。
これも、難しくはないのです。時間さえあれば。

あとは、この辺になってくると、前のページにかいてあるグラフを見たくなって、ページを何度も行ったり来たりします。
共通テストは、問題冊子のページ数も多いので、よく見るページは紙の端を折ってめくりやすくするとか、とにかく速く解くために有効なことはすべてやるべきです。

〔2〕 データの分析

〔2〕に入ります。
また “長文読解問題” が続きます。
果たしてこれは数学の試験なのでしょうか。

さて、「データの分析」の長文読解問題では、問題を解くのに必要な情報とそうでない情報の見極めが必要です。
すべての文を同じ比重で読んでいては、とても時間が足りません。

本問であれば、「外国人宿泊者数を、日本国内に住所を有しない宿泊者の人数の1年間の合計とし、日本人宿泊者数を、日本国内の住所を有する宿泊者の人数の1年間の合計とする。」みたいなところは、問題を解くのには必要ありません。
ただ、完全に読みとばしてしまうのも不安ですし、そもそも問題を読んでいるときはこれが必要な情報なのか不要な情報なのかわかりません。
非常に悩ましい共通テストの形式ですが、うまくコツをつかんでいくしかありません。


(1)の(i)です。
わかってしまえば、本当に簡単な問題です。
ただ、簡単すぎて「本当にこれでよいのか?」と不安にさせる問題です。
作問者(正確には問題をつくらせている人)の底意地の悪さを痛感します。

(1)の(ii)です。
中学数学でも出て来る「四分位範囲」。
データが47個(47都道府県)なので、中央値は24番目、第1四分位数は12番目、第3四分位数は36番目。
これがパッと一瞬で出てこないといけません。

なお、冒頭の「外れ値」の設定は、この問題で使用します。

めくってもめくっても問題が出てきます。
次は(2)です。
これは「分散」の定義とイメージが自分のものになっていないと、時間をとられたうえに不正解、となりそうです。

「データの分析」は2012年度から高校数学の課程に入ってきましたが(共通テストは2015年から)、他の分野とつながりがないうえに覚えること(もちろん理解したうえで)が多すぎます。
ただでさえ内容の多い新課程において、受験生の負担が大きい分野だと思います。
また、得意不得意が特に如実に出る分野でもあり、一人ひとりが自分に合った戦略を考える必要があります。
(本当に今さらですが、「データの分析」って、「数学I」ではなく「情報I」でやればいいのでは?)

(3)は、新課程で導入された「仮説検定」の問題。
新課程初年度ということもあるのか、2022年11月発表の「試作問題」に非常に似た感じで出題してきました。
問題文中の「方針」に沿って判定するだけの問題でした、今回は
次回は何をやってくるかわからない、それが大学入試センターです。

いやあ、それにしても分量が多い。

第3問につづく……

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