2026.03.09
日々の勉強
3月に入り、新学年を意識し始める時期になりました。
近年、「子どもたちの学力が下がっているのではないか」という話題を、ニュースや新聞で目にする機会が増えています。
先日公表された全国学力・学習状況調査でも、小学生・中学生の国語や算数・数学で、全国平均の正答率が前回調査より下がったことが報じられました。特に、「読んで考え、自分の言葉で答える」問題で苦戦する傾向が見られるようです。
こうした結果を見て、
「うちの子は大丈夫だろうか」
「学校の授業についていけているのだろうか」
と、不安を感じた保護者の方もいらっしゃるかもしれません。
今回の調査結果について、文部科学省や教育現場では、いくつかの要因が指摘されています。
まず一つは、学習内容や授業スタイルの変化です。現在の学校教育では、話し合いや探究的な活動を通して考える力を育てる授業が重視されています。これはとても大切な取り組みですが、その一方で、基礎的な知識や計算・漢字などを繰り返し定着させる時間が不足しやすいという声も聞かれます。
もう一つは、家庭での学習習慣の変化です。スマートフォンや動画視聴、ゲームなどが身近になり、家庭で机に向かう時間が以前より短くなっている子も少なくありません。学校で習った内容は、家庭学習での復習を通して初めて自分の力として定着します。この部分が弱くなると、理解が浅いまま次の単元に進んでしまいます。
さらに、コロナ禍の影響も無視できません。休校や学習環境の変化によって、学習リズムが崩れた時期を経験した子どもたちも多く、その影響が今も残っていると考えられています。
実際に塾の現場でも、
・ 基本的な計算や漢字でつまずく
・ 問題文を最後まで正確に読めていない
・ 解き方を説明することが苦手
といった様子を見かけることが増えています。
これは能力の問題ではありません。基礎をじっくり積み重ねる機会が不足していることが、大きな原因だと感じています。
学力低下という言葉だけを見ると、
「もっと先取りしなければ」
「たくさん問題を解かせなければ」
と焦ってしまいがちです。
しかし本当に大切なのは、
・ 学校で習ったことを理解できているか
・ 自分の言葉で説明できるか
・ 間違えた問題をそのままにしていないか
といった、日々の学びの質です。
基礎がしっかりしていれば、学年が上がっても応用に対応できます。逆に、基礎があいまいなまま進むと、どこかで必ず壁にぶつかります。
ご家庭でできることは、決して特別なことではありません。
・ 毎日少しでも机に向かう時間をつくる
・ 学校の宿題をやりっぱなしにしない
・ できなかった問題を一緒に確認する
・ なぜそうなるのかを言葉にさせてみる
こうした積み重ねが、学力の土台になります。
今回の学力調査の結果は、「子どもたちが伸びなくなった」という話ではありません。学び方や環境が変わる中で、基礎を支える仕組みをどう作るかが、改めて問われているのだと感じます。
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