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20年度青森県立高校入試の平均点は5年で最高!前年度比46.6点も増!!

20年度青森県立高校入試の平均点は5年で最高!前年度比46.6点も増!!

2020.05.22

塾長からのメッセージ

こんにちは、塾長の中嶋です。昨日青森県教育委員会から2020年度(令和2年度)の 青森県立高等学校入学者選抜学力検査の結果が発表となりました。

発表の資料を基に要約しました。ご参考にしてください。

なお青森県教育委員会の資料はこちらから確認できます。

https://www.pref.aomori.lg.jp/bunka/education/senbatsu2020.html

content

5教科の平均点について

5教科合計の平均点は前年度比46.6点増の312.9点で過去5年間で最も高かった。3月10日(火)に実施した県立高校入試は8,081人が受検。

5教科の前年度比較

国語が10.3点

社会が3.6点

数学が10.6点

理科が17.8点

英語が4.3点 5教科とも前年度を上回った

得点表下記の通り(出典:青森県教育委員会ホームページより)

国語について

総括

国語では,基礎的・基本的な知識・技能を活用し,文章の構成や展開,表現の仕方に注意して内容を正確 に捉える力や,条件に即して適切に表現する力を育成することが望まれる。

国語の問題別正答率

出典:青森県教育委員会ホームページより

1.放送による検査

生徒の発表と質疑応答を,資料を見ながら聞き,内容や発表の仕方を捉える力, 聞き取った内容を捉えてまとめる力をみる問題。

(1)は,設定したテ-マについて聞き取る問題。

(2)は,「日本で使う『折り紙』という言葉の意味」について聞き取る問題。「形を折る」,「遊び」など,必要な情報が不足しているために減点されてい るものが多かった。

(3)は,発表の仕方について考えて聞き取る問題。

(4) は,「折り畳める構造をもつ建物のよさ」についてまとめる問題。「使った あとは」,「場所をとらずにしまっておける」など,必要な情報が不足しているために減点されているものが 多かった。話の中心部分と付加的な部分とを考えて,要点を整理しながら聞き取る力を高める必要がある。

2.漢字の問題

(1)の読字の正答率は約7割であり,誤答として,イ「れんか」を「けんか」,
「こうか」などと読んだものが多かった。書字では,コ「幸い」を「災い」,「善い」などと書いた誤答が多かった。

(2)は,文の中で用いられている漢字と同じ漢字が使われている熟語を選ぶ問題
であり,正答率は約9割。文脈に合わせて正確に判断し,適切に用いる力を養うとともに,語彙を 増やすことが大切である。

3.『蒙求(もうぎゅう)』からの出題

(1)は,漢文のきまりに従って返り点をつける問題。基礎的・基本的な学習内容の定着があれば正答できる問題。

(2)は,文章の展開に即し て内容を捉える問題。

「1」や「2」を選んだ誤答が多かった。

(3)は,文章の展開に即して内容を捉え,空欄に適する語を選ぶ問題。

「4」や「5」を選んだ誤答が多った。文章全体の内容を見通して捉える力の育成が一層求められる。

4.中村明(なかむらあきら)の『日本語の作法』からの出題

(1)は,動詞の活用につい ての理解をみる問題。「2」や「3」を選んだ誤答が多かった。

(2)は,文章の 展開に即して内容を捉え,空欄に適する語句を抜き出す問題であり,正答率は約9割。

(3)は,文章の展開に即して内容を捉え,文章中の空欄に適する語を選ぶ問題。

(4) は,文章の内容として適するものを選ぶ問題。

(5)は,文章の展開に即して内容を捉え,「他者への配慮」についてまとめる問題。空欄前後の内容を踏まえていないものや,傍線部直前の表現に着目しているものが多く,正答率は1割を下回った。

文章に表れているものの見方や考え 方について,書き手の論理の展開に即して適切に読み取る力を伸ばしていくことが重要。

5.佐川光晴(さがわみつはる)の『駒音高く』からの出題

(1)は,文章の展開に即して,「父」 の心情を捉える問題。

(2)は,文章の展開に即して内容を捉え,空欄に適 する語句を抜き出す問題。

(3)は,表現の特徴を理解して,空欄に適する 語句を選ぶ問題。

(4)は,文章の内容を捉えて,「父」の気持ちをまとめる 問題。「プロになることをあきらめて」,「将棋の楽しみかたを見つけてほ しい」など,必要な情報が不足しているために減点されているものが多かった。

(5)は,文章の展開に即して、 「祐也」の気持ちを捉える問題。

(6)は,文章の展開に即して内容を捉え, 「家に着いたあとの『祐也』」についてまとめる問題であり,正答率はAが約5割,Bが約6割。


文章の構成や展開,表現の仕方について考えながら文章を読むことが大切。

6.「場面や状況に応じた適切な言葉づかい」に関する文章から読み取った情報を解釈し、意見文を書く 問題

「美しい」と「きれいだ」の違いについて気付いたことを書いた上で,それを踏まえて自分の意見 を書くという条件に即して論理的に書く力が求められるが,どちらか一方の言葉のみに着目して書いたり,文章から読み取った情報のみを書き,意見の提示が不十分だったりしたために減点されているものが多かっ た。

資料や文章に対する自分の考えを書く場合は,読み取った情報と自分の意見を整理してまとめることが 大切。

社会

総括

社会では,基礎的・基本的な知識の定着を図るとともに,問われている内容を正しく理解した上で,資料 から必要な情報を読み取る力, 知識や資料を関連付けて, 思考・判断したことを適切に表現する力を育成す ることが望まれる。

社会の問題別正答率

出典:青森県教育委員会ホームページより

1.地図の活用、オセアニア州の特色、アフリカ州や西アジアの産業と地域の特色に関する問題

(1)ウは,オセアニア州の特色として適切でないものを選ぶ問題。誤答としては,「1 面積の小さい島々の多くは,現在でもアメリカ領,フランス領などである」が多かった。

(2) ウは,アフリカの国々でヨーロッパ州の国々の言語が公用語になっている理由を表現する問題。アフリカ諸国と旧宗主国との結び付きについて適切に表現しているものが多かった。

地図や資料を活用する地理的技能を身に付けるとともに,地域的特色を様々な視点から捉えることが大切である。

2.北海道地方,東北地方,関東地方,中部地方の自然環境や産業,各地域の特色に関する問題

(4)は,自然環境や歴史,文化などの観光資源を損なうことなく,体験したり学んだりする観光の在り方(エ コツーリズム)の理解をみる問題であり,正答率は1割を下回った。自然や文化を生かした新しい観光の在 り方についての理解が十分ではなかったと思われる。

(5)は,都市問題の解決に向けた取組について適切に 表現する力をみる問題であり,正答率は約5割であった。地域の抱える問題を具体的に捉え,それらを解決
することが地域の課題になっていることなどを考察することが必要である。

3.古代,近世の歴史上の人物が果たした役割などに関する問題

(1)イは,班田収授法の内容 として適切でないものを選ぶ問題。誤答としては,「2 性別や良民,賤 民の身分に応じて口分田の広さが決められていた」が多く,奈良時代の人々の暮らしや身分についての理解 が十分ではなかったと思われる。

(3)アは株仲間を作ることを奨励した目的について適切に表現する力をみ る問題。江戸幕府の財政政策について特権と営業税を関連付けて考え,表 現する力が十分ではなかったと思われる。時代的背景に着目して,歴史的事象を理解することが大切である。

4.近代の日本の政治に関する問題

(1)は,開国後に起こった出来事を年代の古い順に並べ替 える問題。開国後の政治の移り変わりについての理解が十分ではなかった と思われる。

(6)は,資料を参考に「2 米騒動」を選ぶ問題。誤答とし ては,「1 第一次護憲運動」が多かった。大正デモクラシーの時期における社会運動の展開についての理 解が十分ではなかったと思われる。各歴史的事象が起こった原因・結果,時間的な流れ等の基礎的・基本的 な学習内容の定着がより一層求められる。

5.基本的人権に関する問題

(3)アは,参政権のうち,国や地方の機関に要望する権利(請願権)の理解をみる問題。誤答としては,「直接請求権」が多く,国民が主権者として政治に参加する権利と地方自治の基本的な考え方についての区別が十分ではなかったと思われる。

(4)は,裁判について適切でないものを選ぶ問題。誤答としては,「4国会や内閣は裁判所の活動に干渉してはいけない」が多く,裁判の仕組みについての理解が十分ではなかったと思われる。国民主権を担う公民として,民主主義に対する理解を深め,併せて社会の在り方に対する 興味・関心を高めていく必要がある。

6.市場経済の基本的な考え方や、少子高齢化と社会保障との関連に関する問題である。

(2)アは,ほうれんそうの入荷量と価格の関係について適切に表現する力をみる問題。 入荷量の増減による価格の変化を適切に表現しているものが多かった。

(4)アは,少子高齢化の進展にともなって導入された制度(介護保険制度)の理解をみる問題であり,正答率は約5割であった。誤答としては,「社会福祉」や「社会保険」が多く,社会保障制度についての基礎的・基本的な内容を整理し,現代社会の 特色を踏まえながら,これからの福祉社会の目指すべき方向について考えることが大切である。

7.トルコ共和国に関連する社会的事象についての、地理、歴史、公民の各分野に関するの知識・理解を総合的にみる問題

(1)は,古代ギリシャで地中海各地に建設された都市国家(ポリス)の理解を
みる問題であり,正答率は約4割であり,無解答が多かった。世界の古代文明のおこりについての理解が十 分ではなかったと思われる。

(3)は,トルコで9割以上の国民が信仰している宗教(イスラム教)の理解を
みる問題であり,正答率は約3割であった。誤答としては,「キリスト教」が多かった。世界の主な宗教の 分布については,歴史的分野の学習とも関連付けて理解させることが大切である。

数学

総括

数学では,基礎的・基本的な知識の定着を図るとともに,数や式を形式的に処理するだけではなく,数量 や図形などに関して基礎となる原理や法則について理解を深め,筋道を立てて思考・判断・表現する力を育成することが望まれる。

数学の問題別正答率

出典:青森県教育委員会ホームページより

1.基礎的・基本的な知識や技能をみる問題

(1)は,全体的に正答率が高く,数と式について の基本的な計算に対する知識・技能は定着していると思われる。

(2)は,文字を用いて数量の関係を等式で表す問題。両替する前後の硬貨の枚数を正しく等式に表すことができなかったと思われる。

(3)は,素因数分解をする問題。素因数分解することを, 150の正の平方根を表すことと間違えたと思われる。

(4)は,連立方程式を解く問題。式y=4(x+2)の展開を間違えて代入した誤答が多かった。

(5)は,反比例の特徴として適切でないものを選ぶ問題。比例定数a が負で,x <0のとき,x の値が増加するとy の値は減少すると捉えた誤答「イ」が多かった。

(6)は,箱の中に入っている白玉と黒玉の個数の割合から推測される白玉の個数を求める問題。母集団が黒玉100個を加えた個数として捉えることができなかったと思われる。

(7)は,直線m と線分BC との交点にできる角の大きさを求める問題。平行線の性質と二等辺三角形の特徴を活用できなかったと思われる。

(8)は,半球の表面積を求める問題。切断面も円の表面積として 加えることを理解していない誤答「72π」や,半球の体積を求めた誤答「144π」が多かった。

2.知識や技能を用いて思考・判断し,数学的に処理する力をみる問題

(1)は,会話の意味を 読み取って方程式をつくり,与えられた条件を満たす数を求める問題であり,正答率はアが約8割,イが約6割,ウが約6割,エが約3割,オが約4割であった。与えられた条件を正しく理解していない誤答が多か
った。

(2)は,円周上の3つの点を結んで得られる角の大きさが90°になるときの確率を円周角の定理を用いて求める問題であり,正答率はアが約6割,イが約2割であった。操作の意味や半円の弧に対する円周角が直角であることを理解していないと思われる。

3.道筋や見通しを立てて思考・判断し,表現する力をみる問題

(1)アは,三平方の定理を用 いて辺の長さを求める問題。三平方の定理について基本的な知識は定着していると思われる。

(1)イは,1辺を軸として1回転させてできる立体の体積を求める問題。2つの円錐の体積の和として求めることができなかった誤答が多かった。

(1)ウは,円錐の展開図をかいたとき,側面になるおうぎ形の中心角を求める問題。おうぎ形の展開図から中心角を求める方程式をつくることができなかった誤答や無解答が多かった。

(2)アは, 平行四辺形の内部につくられた1組の三角形が相似になることを証明する問題であり,正答率は○あが約8割, ○いが約8割,○うが約9割,○えが約8割であった。2つの三角形の対応する辺の比を捉えることは定着してい
ると思われる。

(2)イは,アの証明で明らかになった1組の相似な三角形ともう1組の相似な三角形の相似 比を用いて,2つの三角形の面積の比を求める問題。△ BCF と△ DEF が 相似であることに気付かなかったため,BF:DF を求めることができなかった誤答や無解答が多かった。図形がもつ性質を多面的に捉えようとする力を育成することが一層求められる。

4.関数や図形,数と式についての知識や技能を用いて総合的に思考・判断・表現し,数学的に処理する力をみる問題

(1)は,関数①のy の変域を求める問題。y の最小値 が0になることに気付かなかった誤答が多かった。

(2)は,直線AB の式を求める問題。点A,B のy 座標をそれぞれ求め,それを用いて2点を通る直線の式を求めることができなかった誤答が多かった。

(3)アは,関数①上の点P のy 座標を求める問題。 t を用いてy 座標を表すことの意味を理解できなかった誤答や無解答が多かった。

(3)イは,与えられた方程式を満たす点P の座標を求める問題。与えられた条件を図に表し,点Cの位置関係から二次方程式に表現できなかったと思われ,誤答は多岐にわたり,無解答も多かった。

5.水そうに水を入れたとき、水を入れ始めてからの時間と水面の高さとの関係について、与えられた 図や条件から、それぞれの底面上における水面の高さが変化する様子に規則性を見いだし、表やグラフに表現する問題。

数学的な見方や考え方を働かせ,事象を数学的に処理し,解決する力をみる問題。

(1)は,仕切り①の高さであるa の値を求める問題。図や条件から,読み 取ることができなかったと思われる。

(2)○あは,水を入れ始めてから1分後の底面A 上の水面の高さを求め る問題であり,正答率は約7割であった。図4から,読み取ることができなかったと思われる。

(2)○いは,水を入れ始めてから5分後の底面B 上の水面の高さを求める問題であり,正答率は約5割であった。図1から,水があふれ出て仕切り①のとなり側に入る状況を理解できなかったと思われる。

(2)○うは,底面A,B 上の水面の高さがどちらも18 cm になるときの経過時間を求める問題であり,正答率は約3割であった。 底面A,B 上の水面が同時に上昇している状況を理解できなかったと思われる。

(3)は,x とy の関係を表 すグラフの中で,x の変域が4≦ x ≦14のときのグラフをかき加える問題であり,正答率は約2割であっ た。8分後に底面A,B 上の水面が同時に上昇し始めることで,水面の上昇する割合が半分になる状況を理
解できなかったと思われ,誤答は多岐にわたり,無解答も多かった。

(4)は,水を入れ始めてから20分後の,底面C 上の水面の高さを求める問題であり,正答率は約2割であった。図や条件から,水があふれ出て仕切り②のとなり側に入る状況を理解できず,底面C 上に流れ込む水の割合を捉えることができなかった誤答や無解答が多かった。表やグラフを関連付けて読み取り,日常生活における問題の解決に数学を活用 しようとする力を伸ばしていくことが重要である。

理科

総括

理科では,観察,実験の内容や結果を正確に読み取って考察する力や,グラフや表から得られた複数の情 報を目的に応じて整理し活用する力に加え,事象を多面的に捉えて科学的に思考・判断し,その過程を含め, 適切に表現する力を育成することが望まれる。

理科の問題別正答率

出典:青森県教育委員会ホームページより

1.生物・地学分野の小問集合

(1)アは「単細胞生物」と答える問題で,正答率は9割を超え, イは顕微鏡操作に関する問題で,約8割であった。

(2)アは「感覚器官」と答える問題で,正答率は約9割であったが,イの目と耳の刺激の伝わり方に関する問題では正答率が低く,約3割であった。「3」の誤答
が多く,耳における刺激の伝わり方の理解ができていなかったものと思われる。

(3)アは地震の発生や揺れ に関する問題で,正答率は約7割,イは震源から観測点までの距離を求める問題で,約8割であった。

(4) アは「衛星」と答える問題で,正答率は約8割であったが,イの月食に関する問題では約5割であった。新 月のときに起こるとした誤答「D」が多かったことから,月食が月の公転運動と関わって起こる現象であり, 月の公転と見え方を関連付けて捉えることができなかったものと思われる。生物や地学的現象に対する基礎 的な知識は概ね身に付いていると思われるが,これらを基に科学的な見方や考え方を養っていく必要がある。

2.化学・物理分野の小問集合

(1)アは銀の性質を問う問題で,正答率は約7割,イは化学反 応式を記述する問題で,約6割であった。化学反応式の右辺を「2Ag2」や「2Ag」などとする誤答が多かった。

(2)アは「中和」と答える問題で,正答率は約9割であったが,イの生成した塩の質量を求める問題では正答率が低く,約2割であった。誤答は多岐にわたり,無解答も多かった。反応する塩酸とうすい水酸化ナトリウム水溶液の体積の割合と,得られた塩化ナトリウムの質量との関係を適切に処理できなかったものと思われる。

(3)アは「フックの法則」の理解をみる問題で,正答率が約8割であったが,イのばね につるしたおもりの質量を求める問題では約5割であり,計算で求められた0.35Nを質量に変換せずに解答したものなど,誤答は多岐にわたり,無解答も多かった。

(4)アは斜面上で働く重力の分力を作図する問題で,正答率は約7割,イは平均の速さの比を計算する問題で,約6割であった。基礎的な知識は概ね身に付いていると思われるが,実験から規則性を発見したり,結果を分析して解釈したりする力を養っていく必要がある。

3.細胞分裂と生物の成長に関する問題

(1)は染色液を選ぶ問題。

(2)は塩 酸で温めることで細胞が観察しやすくなる理由を記述する問題。

(3)アは「DNA」と答える問題で,正答率は約8割,イは細胞分裂前後の染色体の様子に関する問題。「2」を選んだ誤答が多く,染色体が複製されてから2つの細胞に等しく分配されることを理解できて いなかったものと思われる。

(3)ウは細胞分裂が進む順に並べ替える問題。

(4)は細胞の変化と成長を問う問題。誤答としては,細胞の数のみに触れ,細胞自体が伸長・肥大していくことに触れていないものが多く,細胞の分裂を生物の成長と関連付けて捉える必要 がある。

4.水溶液に関する問題

(1)は溶質が水に溶けたときの粒子モデルを選択する問題。

(2)はろ過について記述する問題で,正答率は約7割であり,基準となるろ紙のすき間と,水やデンプンの粒子の大きさを比較していない誤答があった。

(3)は「飽和水溶液」と答える問題。

(4)は溶解度曲線を活用して思考する問題で,正答率は,アが約6割,イが約4割,ウについては特に低く,1割以下であった。ウは硝酸カリウム水溶液の温度を下げることで析出する量を求 める問題で,質量パーセント濃度30.0%の水溶液300.0gを溶質90.0gと水210.0gに分け,10℃における溶解度に水の質量を考慮して析出量を求めるため難易度が高く,溶質90.0gを答えとしたものや,90.0gから 10℃における溶解度22.0を引いて68.0gとしたものなど,誤答は多岐にわたり,無解答も多かった。水溶液の温度を下げることで溶質が析出することを溶解度曲線と関連付けて思考し,数値を適切に処理することができなかったものと思われる。

5.電流・電圧と抵抗,電気とそのエネルギーに関する問題。

(1)アは電流計の端子のつなぎ方についての問題

イは電熱線にかかる電圧を求める問題で,正答率はともに約8割,ウは並列回路に流れる電流を求める問題で,約7割であった。

(1)エは並列回路全体の抵抗を求める問題で,正答率は約5割であ った。2つの抵抗の和で求めた5.0Ωとした「3」や,積で求めた6.0Ωとした「4」での誤答が多く,並列回路における合成抵抗を理解できていなかったものと思われる。

(2)アは熱量の単位の読み方を問う問題で,正答率は9割を超えたが,イの電熱線の発熱量の大小関係を問う問題では正答率が低く,約3割であった。

図4のグラフをもとに「1」を選ぶことができると思われたが,「2」,「4」での誤答が多く,グラフを活 用しないで解答したものと思われる。回路全体の抵抗と発熱量を関連付けて思考する必要がある。

6.空気中の水蒸気と雲の成因に関する問題

(1)アは「露点」と答える問題,イは気体から液 体への状態変化を含む現象を選ぶ問題。

(1)ウは金属製のコップの性質を記述する問題で,正答率は約7割であり,「温度を保つ」とした誤答が多かった。

(1)エは湿度を求める問 題。誤答は多岐にわたり,無解答も多かった。

(2)アは空気の急激な膨張と凝 結についての問題。「1」の誤答が多く,水蒸気が凝結する現象を気圧,気温 の変化と関連付けて捉えることができなかったものと思われる。

(2)イは雲の成因と大気圧との関係について記述する問題で,正答率は約6割であり,大気圧の高度による変化についての理解が概ねできているもの と思われる。

英語

総括

英語では,基礎的・基本的な知識の定着を図るとともに,英文の内容や要点を正確に理解する力や,文構造を理解した上で状況に合わせて適切に表現する力を育成することが望まれる。

英語の問題別正答率

出典:青森県教育委員会ホームページより

1.放送による問題

(1)は,英語の説明と質問を聞いて適切な絵や表現を選ぶ問題である。ア, イの正答率は約6割,ウの正答率は約7割であった。アは,カードの送り主を理解することが難しかった。

(2)は,外国語指導助手の,インドに関するイベントについての話を聞いて質問に答える問題である。

(3)は,友人同士の対話を正確に聞き取り,質問に対して適切に応じる問題である。取り組みやすかったようである。

(4)は,外国語指導助手の話と質問を聞き取り,自分の考えを英語で答える問題である。誤答例として「私」について述べられていない文や,「I was cooking dinner.」のように,時制が不適切なものが見受けられたが,無解答は少なかった。問われている内容を正しく理解した上で,適切に英語で表現する力を高めて
いく必要があると思われる。

2.外国語指導助手と高校生の対話を題材とした問題

(1)は,対話の流れとグラフの読み取りから「October」を空所に入れる問題であり,「one」「April」を答えとしたものが多く,正答率は約4割であった。

(2)は,英文の意味が通るように,与えられた語を並べかえる問題である。アの正答率は6割,イ,ウの正答率は約4割であった。

アは,現在完了形を含む英文の問題である。否定の副詞「never 」の位置や「since主語+ 動詞」の語順に関する誤答が多かった。

イは,「Do + you + know + why で始まる節」の文構造を作る問題であるが,why で始まる節の語順が定着していない誤答が多かった。

ウは,不定詞の形容詞としての用法による名詞の後置修飾の問題である。目的を表す副詞としての用法と捉えた誤答が多かった。

(3)は, 外国人観光客に自分の住んでいる所について紹介する文を英語で書く問題である。祭り,自然,食べ物,スポーツなど身近な話題を平易な英文で紹介したものが多く,普段の書く活動の成果が現れていると思われる。対話の流れを正確に把握し,状況に応じて適切に英語で表現する訓練を継続して行っていくことが大切である。

3.高校生と日本の大学に留学しているアメリカ人学生との電話の応答を題材とした問題

(1) は,電話での応答が成立するように英文を書く問題。

アは,「Can you ~」で始まる疑問文を書くことができていたが,それに続く部分でbe 動詞や一 般動詞の区別ができていないなどの文法的な誤りがあるものや,対話の内容に沿った表現になっていないものが複数あった。

イは理由を尋ねる疑問詞「Why」を使用して表現できている解答が多かった一方で,主語や目的語となる代名詞を適切に選択できていなかったり,助動詞「do」が欠落しているものが多くあった。

ウは無解答が多かった。対話中の「after school 」という語句から,時を表す疑問詞「When」を導き出すこと が困難だったものと思われる。

(2)は,電話での応答が成立するように最も適切な英文を選ぶ問題である。
ア,イの正答率は約6割で,対話の展開や選択肢の文意が十分理解できていないものや,「Is it ~」で始まる疑問文であることは理解できたが,対話の内容を十分理解できていなかったと思われる解答が多かった。対話の内容を理解し,場面や状況に応じて表現できる力を,より一層高めていく必要がある。

4.生徒が英語の授業で行ったスピーチを題材とした問題

(1)は,スピーチの内容と合うように,適切な日本語や数字を書く問題。

(2)は,英語による質問に英語で答える問題。1の正答率は約7割,2の正答率は約4割,3の正答率は約1割であった。

1は,英文の内容をきちんと把握しなければ,反対の内容を答えてしまうことになり,そのような解答が多かった。

2は解答の根拠となる部分を把握できていないものが多かった。

3は,スピーチに込められたメッセージは理解できているが,「主語+ want + them + to 不定詞」の文構造 で表現するのが困難だったと思われる。また,本文中の代名詞を名詞に直すことや,3人称単数現在形の「s」が欠落している誤答が多かった。

(3)は日本文を英語で書く問題である。

1の正答率は約4割,2の正答率は約1割であった。

特に2は関係代名詞節を含む文構造の理解が十分ではなく,助動詞の後の「be」の欠落も多く見受けられた。基本的な文法事項を適切に組み合わせて表現する力を育んでいくことが大切である。

5.村が企画したイベントに,中学生が両親と参加したことで,家族と過ごす時間が特別であると思った,という内容を題材とした問題である

(1)は,本文の内容と合うように英文を完成させる問題である。

アの正答率は約6割,イ,ウの正答率は約7割,エの正答率は約6割であった。誤答の主な要因として,受け身形の意味の取り違えや,時系列での内容の理解不足などがあったと思われる。

(2)は,本文の内容と合うように適切な語を選び,英文の要約を完成させる問題である。アの正答率は約7割,イの正答率は約6割であり,ウは約5割であった。本文全体から話の流れを捉えて,適切な語を選択することが求められる。

(3) は,下線部が表している内容を日本語で具体的に書く問題である。下線部「That」が指す範囲を正確に捉えられていなかったことに加えて、複数の主語と述語の関係が含まれる文構造を理解するのに困難だったと思われる。段落の構成やつながりを意識して、英文を読み進めていく力を養成することが求められる。

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