塾日記 青葉校

2019年12月13日

センター試験30年

令和最初で最後の(?)大学入試センター試験まで、あと5週となりました。


センター試験は1990年、それまでの共通一次試験を引き継ぐかたちで始まりました。

1990年は平成2年なので、平成の30年間がセンター試験の歴史とほぼ重なります。

保護者の方は、初期のセンター試験を受験された方も多いと思いますが、当時と今の問題を比べると、まったく別の試験と言ってよいほど難しくなっています。


まず、問題の分量が全然違います。

数学II・B(旧 数学II)を例にとると、平成初期の頃は3問のうち2問選択(1問50点)で、ベクトルはほぼ決まったかたちの問題しか出なかったので、あとは確率か基礎解析の得意なほうを固めれば100点も十分に狙える問題でした。

ところが今は、5問のうち「2問必答+2問選択」で、しかも実際にはほぼ選択の余地がない「4問必答」(1問20点~30点)となっています。

大問数で単純に2倍、さらに各大問の内容も大幅に増えています。

問題用紙のページ数で見ると、ほぼ2.5~3倍になっています。


また、問題そのものも格段にレベルが上がっています。

平成初期では最後にくるような問題が途中で出てきて、そこからさらに問題が続きます。

すぐには解法が思いつかないようなものも随所に散りばめられていて、そこでつまずくと先に進めずに大量失点につながります。

「7倍角」で話題になり、平均点が40点を切った2015年(平成27年)が顕著ですが、60分という短い制限時間で次々に問題を処理しなければならないという、受験生には非常にプレッシャーがかかる構成になっています。

平成初期の問題をいま見ると、牧歌的ですらあります。


今の受験生は本当に大変だと思います。

ただ、残された時間でやるべきことは、今も昔も変わりません。

2週連続で精神論になってしまいますが、ここまできたら、あとは気持ちの問題です。

今まで自分がやってきたことに自信をもって、見たことのない問題が出てきても動じないように、試験会場にいる1月18日・19日の自分をイメージしながら、最後の確認をしてほしいと思います。


ところで、来年度の大学入試がどうなるか、いまだにテストの形式すら定まらないという信じられないこの状況に、驚きや怒りを通り越して、ただただ呆れるばかりです。

高校2年生にとっては本当に切実な問題です。

記述問題はなくなりそうですが、過去2回の試行テストはかなりクセが強い出題です。

個人的には、結局はセンター試験と同じような出題に戻る可能性もあると思っていますが、決め打ちはできません。

今は、どのような形式になっても対応できるよう、しっかりとした基礎力をつけることが大事です。

まずは既習範囲の教科書傍用レベルは確実に解けるようにして、高1・高2のうちから入試易問レベルにも挑戦してみてほしいと思います。





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